9.5 グリッド内外の計算を活用する方法
- 2024年12月06日
グリッド内外の計算機能
ビジネスシステムにおいて、データを簡単に計算・表示することが必要な場合があります。ユーザーは金額や数量を即座に確認し、通貨別に集計された合計を把握できるようにしたいと考えます。これらの計算は「グリッド内計算」と「グリッド外計算」に分けられます。
📘 使用シナリオ
例として、販売システムにおける注文明細グリッドを設定し、各商品の単価、数量、金額を表示します。ユーザーは単価と数量から合計金額を計算し、通貨(例:JPYまたはRMB)ごとに金額を集計することができます。
📘 グリッド内の計算
グリッド内での計算は、表内の行や列に対して行われる計算を指します。たとえば、各商品の行において「単価」×「数量」を計算して「金額」を求めます。そのあと、金額の合計を求めます。
➣設定例:
画面設計:
詳細設計
①O7、J3、J5:値設定項目です。
1)O7⇒「金額」、J3⇒「合計」、J5⇒「合計2」
2)「:」の前の項目はグリッド外の項目又は同じグリッド内の項目を設定することが可能です。
②計算後の小数点設定:四捨五入、切り上げ、切り捨てを指定できます。
③指定可能な計算式:〇〇と〇〇の合計、〇〇と〇〇の掛け算、〇〇と〇〇の引き算、〇〇と〇〇の割り算。または〇〇+〇〇、〇〇-〇〇、〇〇*〇〇、〇〇/〇〇。
④分岐条件計算:例)J3:「貨幣」が”1″の場合、Grid「C7」の項目「金額」の合計、小数点以下第「2」位を切り捨て
➣結果:
1行目のレコード、計算後の金額は「2631.3125」で、四捨五入して小数点以下2桁にすると「2631.31」が表示されました!
2行目のレコード、計算後の金額は「315.7575」で、四捨五入して小数点以下2桁にすると「315.76」が表示されました!
「金額」を合計し、小数点以下2桁で切り捨てた値を「合計」に、切り上げた値を「合計2」に設定して表示しました。
📘 グリッド外の計算
➣設定例:
詳細設計
①E5「結果」::値設定項目です。
②小数点の設定、指定可能な計算式、分岐条件の計算などの設定は、上記のグリッド項目計算と同様ですので、ご参照ください。
➣結果:「合計2」と「合計」を掛けて数字100を引き、その結果「9973.823802」を小数点以下第2位で四捨五入して「結果」に表示しました!
🔍 まとめ
グリッド内外の計算を柔軟に設定することで、多様なシナリオでのデータ計算と表示が可能です。単純な加算・乗算や、条件に基づく金額集計まで、グリッド計算設定により日常業務に役立つ便利な計算機能が提供されます。